一年前に「表札を作りたいのですが・・・・」と体験教室へいらした生徒さん・・・
去年の秋、ベビーカーにお子さんを乗せてマルコモザイチ アトリエへ初めて訪れてくれた生徒さん。マルコモザイチのモザイク教室では基本的に、制作作品1作目は初級の基礎コースを制作してもらうことになっているのですが、お話をよく聞いてみるとモザイク経験者とのこと。それもご主人の転勤先であったブラジルで体験してきたとか!ブラジルと聞くとリオのカーニバルを思い浮かべ、色々な意味で熱い国だろうなと想像(笑)サンバ!!
モザイクとブラジルがなかなか結びつかないのですが、確かにメキシコなど南米でもモザイクはポピュラー。もちろんヨーロッパのモザイクとは方向性が異なりますが、デザインも個性的で素晴らしい作品があります。(特にメキシコNo.1の国立大学校舎のモザイクが有名です)生徒さんの使用した素材も大理石ではなくタイルだったようですが、体験教室での制作作品をみるとなるほどスムーズに素敵な作品が完成。そこでイレギュラーではありますが、お稽古1作品目からオリジナルデザインの表札を作ることに。
しかし現在、他の生徒さんが制作しているようなカービィーなアルファベットは無理。そこで条件として、アルファベットはゴシック体。全体のデザインもシンプルなデザインに。ですが難しいデザインは無理でもやはり家の顔となる表札ですから、二人で意見を出し合いながら、上手く生徒さんの個性が出た作品となりました。
この1年間、小さいお子さんがいる生徒さんですから毎月お稽古に通う時間を確保するのも大変だったと思います。ですが、ご主人の協力もあってなんとか8月末に完成。そして最後の仕上げ作業は緊張感が漂い、指導する私も失敗が無いように祈りながら見守るという時間となりました。仕上げ作業を失敗すると1年間の努力が水の泡となりますからね・・・・繊細になおかつ大胆にモルタルを塗り仕上げていきます。石を割り並べる作業はとてもコツコツと根気のいる作業ですが、この仕上げ作業はスピード勝負。モルタルが固まらないうちに仕上げなければなりません。
そしてデザインで遊びをプラスした所は、Oの内側を真鍮プレートにしたことと、Hに蜂をとまらせたこと。写真ではわかりずらいですがとても良いアクセントになっています。またベースとなる白石の部分は同じ石でも並べ方を変えて変化をつけるなど、遊び心に溢れた作品に。
今回、写真を撮るために新築のご自宅にお邪魔して、愛犬マルくんにも会ってきましたよ!これからは室内にモザイクをどんどんプラスしていく予定とのこと。私も夢を実現するお手伝い頑張りますね。お疲れ様でした。